通常ネームバッジインターナショナルでは、名札の本体カラーや印面カラーがゴールドもしくはシルバーのときで、ロゴや背景などフルカラーのデザインを載せる場合、名札にまずプライマーインクという、透明の、色インクを載せるための下地のようなインクを塗布し、その上に、最終的にフルカラーになる部分にだけホワイトインクを塗布し、その上にCMYKの色インクを載せます。そうすることでフルカラー部分が、地(名札本体,印面の色や素材)の部分の影響を受けず、はっきりと発色します。もしホワイトインクを塗布しなければ、フルカラー部分は地の色の影響を受けた、本来の色とは違う色になり、またゴールドやシルバーのヘアラインも見えたままになります(ただしK:100%はこの限りではありません)。
これは家庭用インクジェットプリンタでも薄茶色のクラフト紙に印刷するのと、真っ白な紙に印刷するのとでは仕上がりが全く違うと思います。もちろんオフセット印刷でも同じです。
しかし、逆にこの現象はうまく活かすことができるのです。
例えば印面:シルバーにホワイトインクを載せずイエローを載せると、メタリックなイエロー、すなわち明るめのゴールドのような色感になります(疑似ゴールドと言います)。もちろんイエローだけでなく、シアンやマゼンタでも同じくメタリックに仕上がります。もちろんCMYKの混合でも大丈夫です。ポイントは、K(黒)の量を増やしすぎないことです。黒の上ではさすがにメタリックな質感やヘアラインは失われてしまうので、Kはせめて50%以下に抑えるようにしましょう。また、CMYKの総量も250%以下に抑えることをオススメします(総量が多いと同じくわかりにくくなります)。
【写真の名札・仕様】スタンダード(白シルバー)+印面保護なし
ゴールドを活用して「疑似ブロンズ」
写真の例ではスタンダード名札のゴールドの上に、ホワイトインクを載せず、C:0%、M:70%、Y:80%、K:30%を載せています。
本来ならばこの色は赤褐色のような色ですが、ゴールドの上に載せてゴールドの色感を反映させることでブロンズのような仕上がりになります。写真のゴールドのラインは素材そのままのゴールドで、ブロンズとゴールドの美しいコラボレーションを演出しています。
【写真の名札・仕様】スタンダード(白ゴールド)+ジェルコーティング
【デザインナンバー】DSTDG01
※このデザインをベースに名札の製作依頼をされる場合は上記デザインナンバーをお伝えください。
疑似ゴールドを活用して「メタリックツートン」
写真の例ではスタンダード名札のシルバーの上半分に、ホワイトインクを載せず、C:0%、M:20%、Y:70%、K:10%を載せています。
イエローだけの疑似ゴールドだと、疑似ゴールドが少し明るくなりすぎるので、マゼンタとブラックを少し加え、よりリアリティのあるゴールドにしています。金と銀という、通常相容れないような2つの色を1つにまとめた、新しい「メタリックツートン」の誕生です。これはオススメです!
【写真の名札・仕様】スタンダード(白シルバー)+ジェルコーティング
【デザインナンバー】DSTDS02
※このデザインをベースに名札の製作依頼をされる場合は上記デザインナンバーをお伝えください。
女性に人気の「ピンクゴールド」
写真の例ではスタンダード名札のゴールドに、ホワイトインクを載せず、C:0%、M:60%、Y:20%、K:0%を載せています。
あえてイエローを20%入れることによって少し柔らかみのあるピンクにしています。これをゴールドに載せると可愛くて美しいピンクゴールドになります。もう少しインク量を減らしてもキレイかもしれません。ジェルコーティングをして光に当てると銅版のように見え、とてもプラスチック素材であるとは思えない、味のある仕上がりになります。
【写真の名札・仕様】スタンダード(白ゴールド)+ジェルコーティング
【デザインナンバー】DSTDG03
※このデザインをベースに名札の製作依頼をされる場合は上記デザインナンバーをお伝えください。